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「アクリル」素材別お手入れ第9弾!

こんにちは、mikuです。

暖かくなったり、寒くなったり、安定しない天気が続いていますね・・・

本格的な暑さになる前に、衣替えはお済みですか?

一度しか着用しなかったからと、そのまましまうのはNGです。

目に見えない汚れが付いているので、必ずクリーニングしてからしまってくださいね。

 

今日は、素材別のお手入れ第9弾!「アクリル」です。

 

 

クリーニング(お洗濯)のキホンは素材を知ることから

私たちがお洋服をお預かりして、洗い方をご提案する時に、まず考える事は「このお洋服はどんな素材からできているか」です。シミや汚れを落とすのに、ウェット処理ができるか、ドライクリーニングにするのか・・・

素材を見極めて、お手入れ方法を考えます。

 

クリーニング師になるための基本のキホンなんです。

試験でも素材の特徴を問われる筆記試験や、小さい布を触って、何の素材からできているか回答する実技試験もあるぐらいです。

クリーニング師の私たちは、触った感触や見た目、張りやテカリ感などで、どんな素材なのか、だいたい分かるんですよ~。

 

「アクリル」の特徴

繊維は大きく分けて2つに分類されます。

植物や動物などから作られる「天然繊維」と、人工的に作られた「化学繊維」です。

アクリルは化学繊維です。ポリエステルやナイロンと並び、3大合成繊維の1つです。ウールに似た性質を持ち、暖かみのある肌触りの繊維で、ニット製品や毛布やフェイクファーに使用されています。

 

アクリルの長所は

  • 暖かくてウールより軽く柔らかい
  • シワになりにくい
  • 発色性が良い

短所は

  • 静電気を帯びやすい
  • 毛玉ができやすい
  • 熱に弱い
  • 吸湿性が弱い

 

最近はニットに混紡されています

ウールに似たふっくらとした風合いのアクリルは、良く似たニットを作ればウールなのかアクリルなのか、見分けがつかないこともあります。

空気を含ませ、糸そのものにかさを持たせ、ふんわりした繊維に仕上げているので、保温性も高く、ウールのように使用されることが多くなってきました。

特にアクリルを使用すると、化学繊維なので価格が安く済むことが大きいと思います。

 

ファストファッションで、多く使われるようになりましたね。

 

またウールなどの天然繊維のように、虫食いの影響も受けにくいため、天然繊維に比べると保管方法も楽です。

 

ただ、アクリルは水をほとんど吸わないため、吸湿性も吸水性もありません。

ある程度の水は弾きますが、逆に言えば、汗や体温の上昇による水蒸気など、内側から出た水分も吸わないため、ベタつきやすくなってしまいます。

必ずインナーを着て、汗を吸収するような工夫が必要です。

 

毛玉には要注意!

ニットの悩みのひとつに、毛玉がありますよね。

お気に入りのニットでも、毛玉ができていたら、何だか着古した感じが出てしまい、着ていても気持ちが下がってしまいます。

安価で見た目がウールに似ているので、購入しやすい製品ですが、アクリルは毛玉ができやすいので、着用中の摩擦や洗濯時に細かい毛玉が付いてしまう事があります。

 

特に鞄があたる部分や脇など、擦れやすい部分に細かい毛玉ができているお品物が多いです。

連続で着用せず、1日着たらニットも休ませてあげてください。

 

ニックでは、毛玉取りは無料で行います。

4種類の毛玉取りを使い分け、マイスターが1点1点見極めながら毛玉取りをするので、毛玉取りでお困りになったら、ニックにお任せください。

 

「リアルファー」と「エコファー」

みなさん、この言葉をご存じですか?

コートのフードや襟に使われる、ふさふさした装飾的要素もあるファーですが、近年動物愛護の観点からもエコファーが主流になってきました。

以前は「フェイクファー」と呼ばれていましたが、フェイク(偽物)というネガティブな物ではなく、エコ(環境保護・動物愛護)というポジティブな位置づけがされてきました。

 

そこで「リアルファー」と「エコファー」の違いを簡単に説明させていただきますね。

リアルファーは、動物の毛皮を素材としており、フォックスやラビットなどがあります。

綿毛があるので、ダウンのように体温調整ができ、様々な動物の柄を表す特徴を持っています。

保温性があり、ふわふわとした柔らかい感触と美しい光沢がありますが、天然繊維なので、虫害や紫外線による退色が起こりやすいです。

 

一方でエコファーは、人工的に作られたアクリルからできているので、様々な色に染める事ができ、動物の毛皮に似せた商品や、天然の毛皮にはない色や柄を作る事ができます。

これも安価で作られるので、普及しやすいです。

ただ熱に弱い性質があるので、ドライヤーやストーブの熱で収縮してしまう事があるので注意が必要です。

私たちもアクリルで出来ているエコファーには、スチームによる仕上げを行わないようにしています。

 

 

今日は、素材別お手入れ第9弾!「アクリル」でした。

2022/09/12

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